一般社団法人日向青年会議所 2020年度
理事長 富井 寿一
【はじめに】
「平成」という一つの時代が終わりを告げ、「令和」という新たな時代が始まりました。私たちが生きている社会は常に目まぐるしく変化をし、これから先も社会を多様に変化させていくことだと思います。日向青年会議所も1962年、志高き青年により、223番目のLOMとして産声を上げ、激動の社会をいくつも越えてきました。
これまでつながれてきた想いを「誇り」に感じながら、新たな時代の節目にあたり、これからやってくる「未来」にしっかりと対応していくための一年にしたいと考えています。
【組織力向上と人財育成】
JCしかない時代からJCもある時代へと変化したことにより、入会歴が浅い会員が多数在籍している現状が全国的に起こっています。日向青年会議所も人ごとではありません。JCとは何か、JCしか出来ないこととは何か、その答えを見つけ出すには、組織力の向上をしていく必要があります。これまで卒業された多くの先輩方は今でも、「自分たちのまちをどうしていくべきか」を熱く語り合っています。それは何故か。それはきっと現役会員時代に、それぞれの能力を活用できる場所で、高いモチベーションを持った仲間と切磋琢磨し、助け合いの精神を持って活動していたからではないでしょうか。私たちは、これから待っている日向市の「未来」のために、JAYCEEとしての「誇り」を持ち、個々の資質を向上させるとともに、組織力向上に向けた取り組みを進めていきます。
【地域全体で育む】
少子化や核家族化の進行、これからやってくる超スマート社会により、子どもを取り巻く環境は大きく変化しています。さらには地域コミュニティの希薄化も問題視されています。いまこそ地域に住む周りの大人たちが子どもを温かく見守り、積極的に関わっていくことが必要不可欠です。私たちの役目は、子ども達が色んなことにチャレンジできる環境の機会を創ることです。この地域に住む大人たちからの教えによって育まれ、その子どもたちが大人になって次の世代へ引き継いでいくという意味では、私たちは子どもたちの未来を担っているのだと認識しなければなりません。そのため、子ども達が日本の将来を創造し、自身の果たせる役割が何か考え、そこに向かっていく選択肢を広げる場を創ります。
【防災・減災への意識向上】
私たちが住んでいる日本という国は自然災害大国である一方、災害と向き合いながら、自然と共存し調和して生活をしてきた国でもあります。これまで多くの自然災害が私たちを襲ってきました。しかし、その都度苦難を必死になって乗り越えてきたからこそ、お互いに協力し、助け合う精神が育まれたのだと思っています。平時から備えをしっかりと行い、有事の際も互いに助け合う、連携と協力意識を生み、支援や援助を主体的に行うことのできるよう、2015年に日向青年会議所は、日向商工会議所青年部と日向木の芽会の青年3団体、そして日向市と防災協定を締結しました。結果として、防災・減災意識を向上していく活動を行うことができています。今後もこの活動を活発にし、一人でも多くの方に防災・減災について学べる環境を創り、安心して暮らすことができる日向市を目指す取り組みをしていきます。
【地域活動への積極的参加】
これまで地域を誇りと思えるまちづくりを考え、多くの皆さんが創り上げてきたさまざまな行事に、日向青年会議所は参画させていただいています。その中で、少子高齢化により活動自体を維持できなくなる状況が今後でてくることが予想されます。2020年度はより多くの方を巻き込み、これまでの歴史や文化を次世代にしっかりとつなげていくために、積極的に参画し日向市の発展につなげていきます。
【会員拡大】
1962年に日向青年会議所運動の火が灯ってから現在まで、途切れることなく続いてきた運動の一つは会員拡大と言えます。全国的に会員数の減少が懸念されるなか、日向青年会議所においても近年は一時的な微増があるものの良い状況が続いているとは言えません。なぜこれほどまで会員数の減少が続いているのか、私たちはその本質を見定めなければなりません。人口減少などさまざまな問題はありますが一番は、共に活動をしたいという想いを入会候補者にしっかりと伝えることや、拡大活動に対し行動を起こすという当たり前のことをできていないことが現状ではないでしょうか。今一度拡大について考え直すことが求められています。まずは一人ひとりの入会候補者と向き合いながら、より魅力溢れる日向青年会議所にしていくために、2020年度も全員で拡大活動に取り組んでいきます。
【おわりに】
日向青年会議所は、多くのつながりと自己成長をさせてくれる場所でもあり、時にはホッとさせてくれる癒しの場所でもあります。これからもさまざまなきっかけが目の前に訪れます。自己成長へとつなげるためには、目の前にある今と本気で向き合わなければなりません。一歩を踏み出すには勇気がいると同時に、不安が付きまとうのは当然です。しかしその一歩が成長している証だと私は信じています。そして皆さんは一人ではありません。隣にいる仲間とともに乗り越えていけば、新たな挑戦へと向かう自信につながります。そこにこそ、私たちがめざす「未来」があると信じています。
2020年度スローガン
「地域を誇りに想う人財を育て未来を創ろう」